WIZARD'S CONVENTION VOL.1 -Japanese Heavy Rock Showcase-

Boris/WRENCH/GREENMACHiNE/CHURCH OF MISERY/
ETERNAL ELYSIUM/MAD3/THE DEAD PAN SPEAKERS/
EARTH BLOW
スペシャルゲスト:PELICAN(from Chicago,US)
DJ:小林トレノ/ハッチャク/STUN


 久々に爆音日記っぽいメンツが揃いました! いやー、もう待った待った。これのために引っ越しを一週間早めたり、ちょうどそれが激務の時期と重なって大変だったりしたけど、何はともあれ行けてよかった。ほんとうに。。
 
 
 会場に着いたのは、MAD3の途中。何というかコレは、まあいいかなという感じ。けったいな格好と、どメタルな音で、スタンダードみたいな曲を演奏するってあたり、さながら宴会芸。フェスなら楽しいかもしれないが、わざわざ観るまでもないかなという気がした。それでも会場は大ウケ。売れっ子若手芸人の馴れ合い漫才みたい。いや、それはそれでいいんだけどね。勘違いさえしていなければ。
 
 
 続いて、GREENMACHiNE。前々からかっこいいバンドだとは思っていたけど、ホントにかっこいい。今どき珍しいくらい音が悪くて、粗雑。洗練されることを徹底的に拒否するスタンスが潔い。これといったアピールをしなくとも客はちゃんとついてくる。さっきのとは大違い。
 
 
 お次はレンチ。かなり久しぶりに観るのだけど、もう前しか見てませんって感じ。こんなにぐいぐい押してくるとは、多少は予想していたけどここまでとは思わなかったので、無性にコーフンさせられた。充実している人間は何よりも強い。それも、盲目的にイケイケなのではなく、いろんな思索を経てここまで来たのだから、なお強い。過去の曲を今の視点から見つめ直しているのも好感が持てた。昔の曲はなかったことにするバンドもいるが、彼らのように過去も含めて変わっていけるバンドって、なんか信用できるよな。
 
 
 んで、いよいよ待ちに待ったペリカン。観たかったー!と言いつつ、実はそこまで期待してよいものかどうか、ちょっとビミョーだったりした。正直なところ。でも、いい音出してたなあー。キレイめインストバンドって、ハーモニーを重視するあまり、音にメリハリがなくなったりしがち。その日のコンディション(精神面・身体面・機材面等々)にも影響を受けやすいだけに、ライブで良い状態を見せるのは、けっこう難しいんじゃないかと思う。が、このバンドは、若いのにそこをちゃんとクリアして、すごく濃密な音を出していた。あっぱれだ。アレンジが特に凝っているわけではないし、音が特に特徴的なわけでもないが、音の出し方、出てきた音の響き方、響いた音の展開のさせ方がとてもドラマチック。中盤以降の盛り上がりから終盤のクライマックスにかけては、展開が読めるんだけどドキドキする。いいバンドだ。
 
 
 最後(じゃないけど、個人的にはトリ)は、ボリス。これはもうコメントの必要がないくらい。かっこいい! ペリカンの面々もボリスと共演できるということでかなり張り切っていたと聞くが、それも納得の貫禄。ギターの音がすこぶる良い。殺伐としてたなあー。聴いてるだけで刺さりそう。ドラムのリズムが不安定に揺れる場面もあったけど、そんなのお構いなし。プリミティブな勢いはそのままに、でも音にはとてもこだわっているのがよくわかる。いかに磨き上げるかではなく、いかに傷だらけにして濁らせるかというこだわり。語彙の乏しさをさらすのを承知で……、かっこいいっす。
 
 
 で、この後も朝までライブは続いたのだけど、5万円フルコース級のご馳走も4食続くとさすがにヘトヘト。んなわけで、ここらで退散。けど、合間のDJも良かったし、イベントとしては最高に楽しかったので、大満足♪ VOL.1ってことは、続くのかな? だといいな。