MIYA+水谷浩章+外山明@国立NO TRUNKS

 先日のピットインのリベンジ!ってワケでもないが、今回のコアな編成は是非観ておきたかったので、千葉からはるばる国立へ。

 自身の曲を挟みつつも、スタンダードを基本とする構成。たぶん心から安心できる曲を選んでいるんだろうな。遊びも利くし。ただ、あまりスタンダードを知らない、あるいは知っていても思い入れのない自分としては、ちょっと物足りない。というか、もどかしい。彼女自身が書いた曲の方が好きなのに。音もキレイに出ている気がするのに。

 とはいえ、やはり良いものは良いわけで。メロディーが持つ本来の美しさをスっと聴かせてくれるのが気持ちいい。位相の違うリズムを、酷なほど遠慮なく(笑)出してくる外山さんとの絡みでは、意外なしたたかさも見せていたり。どんな局面でも気張ったりグダグダになったりしないのも、かつそれがイヤミじゃないのも、彼女の生来の性格ゆえなんだろう。我を出さなくても個性って出るんだな。

 外山&水谷の絡みも期待どおり面白い。深読みしすぎかもしれないけど、水谷さんが外山さんのやろうとしていることを上手くサポートしているように見える。安易に乗っかったりはしないけど、ちゃんとフォローしているというか。外山さんの一打で生じる断層をうまくカバーしているというか。だから、一聴バラバラなんだけど、トータルですんなり耳に入る。包容力があるって、こういうことなのかも。

 にしても、MIYAさんってホント美人。いや、こういう書き方はかえって失礼かな。でも、美しすぎるビジュアルも、キュっと腰を振ったり脚を上げたりするカワイイしぐさも、屈託のない真っすぐな音も、正攻法ゆえに見える基礎体力も、全部込みで“MIYAの音楽”を作り上げている気がするので、敢えて言ってみた次第。ただ下世話なレベルで「美人フルート奏者」とか呼ばれたりしないことを願うばかりです。って、余計なお世話か。