2004年音盤ベスト10

 今年に入ってもまだ、あれを聴いてなかった!これもまだだった!と、往生際悪く聴き漁る今日この頃。そろそろケリをつけましょう。とりあえずランダムに挙げますが、順位とは無関係ですので、あしからず。

●コンヴァージ『ユー・フェイル・ミー』
 あれこれ理由を考えたけど、やっぱりよく分からない。分からないけど、身体に染みついて離れない感覚があまりにも強くて、魂を持っていかれた作品だったことだけは確か。圧倒的な神々しさや美しさを放っていた前作よりは、こっちの方が近い距離で聴けている気がする。これはたぶん自分の問題。

デリンジャーエスケイプ・プラン『ミス・マシーン』
 いわゆるインパクト勝負な面白味には欠けるが、結果的にこっちの方が内容的に面白い作品になっているのは確か。あの野獣ヴォーカリストが歌っているのには笑ったが。

●トゥデイ・イズ・ザ・デイ『キス・ザ・ピッグ』
 これはもう文句なしでしょう。

イカルス・ライン『ペナンス・ソワレ』
 アルバムも良かったが、ライブにブッ飛んだ。4年前のサマソニでも間違いなくあの年のベストアクトだったが(消火器まき散らしたり・笑)、今回は無駄に暴れることなくあの時を凌駕するパフォーマンスを見せてくれた。

GREEN MACHiNE『THE ARCHIVES OF ROTTEN BLUES』
 これはホントにドス黒くて疾走感もあってカッコイイ。日本のメルヴィンズになれるバンドだと思う。今後が楽しみ♪

ファウストVSダレク『DERBE RESPECT,ALDER』
 ノイズとラップのダウナーなコラボレーション。コンヴァージ、UAに続いて、何度リピートしたか分からない愛聴盤。

UA『la』
 スタジオ録音の『SUN』か、ライブ録音のこちらか…、迷うなー。でも、過去の曲を聴くと、今のインプロ寄りな流れの中でUAはしっかり自分の歌をまっとうしていることが、よりよくわかる。あっぱれ! あと、ヘッドホンで聴くと、楽器の配置のままの方向から音が聞こえてくるのが面白い。左からはドラムとベース、右からはギターとサックス。で、ド真ん中にはいつもUAの声がある。まるで会場をまるごと切り取ってきたような音。ZAKってやっぱりスゴイ……。

ウンベルティポ『JOUJOUSHKA』
 この前に『ウンベルティポ』(1999年)というアルバムがあったが、こちらが公式の1stということになるのかな? 前作も面白いが、正直音に色気が感じられなくてあまりのめり込めなかった。夲作は、より表情豊かで肉感的な印象。何度聴いても飽きるどころかどんどん良い気分になれる。ティポグラフィカのフィジカルな面白さを継承した好盤。

●VA『BOYCOTT RHYTHM MACHINE』
 作り手の意図が明確に見える名企画盤。こういう盤はどんどん出してほしいと切に願う。メンツが微妙に偏っているが、この偏り具合が昨年っぽくて興味深い。

●HYDRAHEAD & DOUBLE H NOISE(2枚組)
 ハードコアの一派を支えてきたボストンを飛び出し、Daymare経由で日本にも上陸…と、今になってオーヴァーグラウンドな動きを見せ始めているハイドラヘッドだが、やることやってますなー!と思わずニヤける狂気のコンピ盤。今年も期待してます!