5月10日(月)

 早朝、名古屋から東京駅に着き、そのまま出社。モグワイを聴こうと思っていたことなどすっかり忘れ、朝からずっとメルヴィンズばかり聴いていた。
 仕事が早く終わったら、今日のライブにも行ってしまいたくなるなあと思っていたが、予想以上に引いたので、やっぱり昨日行っておいてよかった。ただ、音とか客層とかノリとか、いろんな面で東京のライブと比較してみたかったという気もするが。
 昨日もらったチラシの中に「ハイドラヘッド日本進出!」みたいに書いてあった。手に入れやすくなるのはありがたいけどね。何があったんだろう?と勘ぐってみたくなったりして。
 輸入盤規制問題。誤解していたのだが、日本盤の還流というのをてっきり「海賊盤」みたいなものだと思っていたらそうではなく、日本の原盤を正式に購入して海外で販売されている日本のアーティストの作品が逆流してきているということらしい(先日のシンポジウムではスガシカオ『スマイル』の台湾盤が例に出されていた。値段は500円とかじゃなく、日本より1000円安い程度)。なあんだ! まあ「それでも日本には正式な日本盤があるのだから、それを買え!」という言い分なのかもしれないが、そもそも逆輸入盤の枚数なぞ微々たるものだし、逆輸入盤を買う人は、なんかヘン!とか歌詞がわからん(邦楽で歌詞がわかんないのはけっこう致命的でしょ)!とかそれなりにリスクを負ってしまうわけで、それを承知で海外盤の方を選ぶのならそれはその人の自由じゃないのかな。ホントにそのアーティストが好きで、日本盤を買った上で海外盤をコレクションしようという人だっているだろうし。1000円程度安いが何が書かれているのかよく分かんないレコードで満足するファンって、さほど多くはないだろう。音楽好きをナメんじゃねえ! んなこと引っ張り出して輸入規制とか言ったってまるで説得力ないじゃん。で、あまりに無理やりすぎるので少し詮索してみたら、「全米レコード協会から、並行輸入盤規制に踏み切るよう圧力があったのに隠していた」とか、他にもいろいろあって、なんだ、本丸はそっちか!ということになった、と。どうやらそういうことらしい。
 今のところ法案そのものにはドラスティックな規制は盛り込まれておらず、著作権保護とかいうもっともらしい理屈にも守られていて一見問題なさそうに見える。というかむしろ、反対!とか言っていると「余計な心配をする面倒くさい奴等」みたいに思われちゃう(事実、レコード買わない人から見ればそうらしい)。けど、実際にこの法律が施行されると、解釈や運用の面で問題が起こる可能性は高い。特に税関のおじさん(とは限らないけど)の目から見れば、個人の所有物なのか個人輸入なのか海賊盤なのか区別つかず、み〜んな怪しい!ってことになるだろう。確かに違法コピーしてネットで売ったりするヤツにもいるにはいるだろうが、良心的な個人輸入業者も多い。一緒にされては困る。そこから新しい音楽シーンが生まれるかもしれないのだから。
 そう考えると、まず規制すべきは違法コピーであり、それは法律の手を借りるよりは物理的に規制した方が手っ取り早い…、というわけでCCCDが誕生したのは、今となってはよく分かる。「音鳴らなくても機器がブッ壊れても知りません」と居直るのはいかがなものかと思うし、そーいう傲慢さが事態をこじれさせたのは明白だけれど、方向性としては間違っていなかった。方法はかなりマズかったが、理屈は適っている。少なくともこんな実効性の乏しそうな、しかもどう運用されるのか分かんないような法律よりは。
 たった今知ったことですが、音楽業界の有志の方々でアクションを起こすそうです。今日からしばらく目を離せそうにないですね。この問題。ですが、空も明るくなってきてようやく眠くなってきたので、とりあえず寝ます。ZZZZZZ…