CURE

 不覚にも発売日をすっかり忘れていたのだけど、とうとう出たんだよなあ。。と、感慨にふけってみたり。
 1曲目が素晴らしい。この1曲だけで1週間は過ごせそうだ。ギターの音のみならずコード進行までが歪んでいるこの感じ。もっときれいなコードをあてがうことも出来るのに、わざわざ…。というこの落ち着きのなさというか地に足着かないゾワゾワ感というか。

 とはいえ、全体的にはやっぱり違和感はある。プロデュースにロス・ロビンソンというミスマッチが話題になっているが、確かにミスマッチ。単純に強い音と弱い音に分けると、キュアーもロス・ロビンソンも強い音を出すアーティストでありプロデューサーであるのだけど、その強さのベクトルが根本的に違っていて、でも違ったまま作っちゃった、という印象が強い。全体的にキーが高めなのも違和感があるし(ロバート・スミスの不安定な声質は確かにロス好みっぽいけど…)、これはむしろスティーヴ・エヴェッツの問題かもしれないが、音がシャラシャラしているのも気になる。ヴォーカルがなければキュアーだとは思えない。
 なんてことは作品の良し悪しというよりは個人的な違和感に基づくものであって、むしろこの違和感でもって彼らは何をしようとしたんだろう、ってところを考えなきゃいけないのだろうなあ、というところまで考えたところで今日は力尽きたので、このへんで。。